「ポジションをつかめ」 齋藤孝が語る仕事―4(asahi.com)

上機嫌で仕事にかかれ

 仕事というのは、自分に向いているものは何か、やりたいことは何かと、適性や才能を問いつめてやるようなものではないのだと思う。人に頼まれ、期待され、やりたいことかどうかは別にして、とにかくやってみることがスタートラインではないだろうか。あれも違う、これも違うと、自分一人の頭の中で問いを繰り返し、外へ踏み出すことなく経験を遮断してしまってはまずい。まず働く場所を得て、頼まれた仕事には機嫌良く取り組むことだ。

「適正や才能を問い詰めて」すぐに「正解」を言ってもらうことを求める人たちが多いように感じ、とても息苦しく思う。迷う中で自分で見つけた答じゃないと、次の壁に当たった時にまた他の人から答を求めるのでは。それじゃあいつまでたっても同じことの繰り返し。本当にそれでいいの?
なりたい自分も正解も、あなたの中にあるのだから。